グランフロントの大阪は英語名をGRAND FRONT OSAKAといい、JR大阪駅徒歩1分にある複合商業施設です。JR梅田貨物跡地(通称北ヤード)の再開発エリアの中心的なランドマークとして2013年に先行開発地区として開業しました。JR大阪駅に隣接してグランフロント大阪南館、北館と続き、南館と北館は空中回廊でつながっています。また、北館の先端にはインターコンチネンタルホテル大阪につながり、庭を介して、超高層マンションと4棟が連なる建物となっています。
グランフロントの大阪 誕生までのいきさつ
旧国鉄の所有地
JR大阪駅と大阪梅田駅の北側はかつて国鉄の所有地でしたが、1987年に国鉄民営化によって、清算事業団が赤字解消のため梅田貨物駅売却を決めました。ですが、バブル崩壊や貨物駅移転予定先での反対運動などがあり計画は頓挫しました。しかし、2001年のヨドバシカメラマルチメディア梅田店が開店したあたりから、再開発の動きがふたたび活発となります。
大阪最後の一等地、北ヤード
大阪駅北側再開発地区はかつてよりJR梅田貨物跡地となっており手付かずの状態にありましたが、大阪駅周辺の開発に伴って、大阪駅の利用が増えるにつれて「大阪最後の一等地」といわれるようになりました。梅田貨物駅付近はコンテナヤードがたくさん置かれており、北ヤードとも呼ばれていました。
うめきたエリアの誕生
2005年に開発が始まることによって、大阪駅、大阪梅田駅の北側再開発エリアは正式に「うめきた」エリアと名付けられるようになりました。うめきたエリアは総面積が約24ヘクタールありましたが、先に7ヘクタールが売却され、そちらが先行開発区域(第一期)として開発されることになりました。そこでできたのがグランフロント大阪です。後発開発地区(第二期)は現在新駅(仮名うめきた駅)ができることになっていて、緑地公園が作られることが決まっています。
グランフロント大阪ができるまでの梅田の状況
グランフロント大阪ができるまで、梅田では様々な開発が行われていました。1997年には西梅田地区に「ハービスOSAKA」が開業。ホテル「ザ・リッツ・カールトン大阪」やハイブランドの直営店などが入店。「ハービスPLAZA ENT」はダイニング棟としてグルメも充実。2001年に「ヨドバシカメラマルチメディア梅田」が開業。西日本で初めての出店で、家電量販店だけでなく、多数のテナントが入居している複合商業施設となりました。2011年には「大阪ステーションシティ」が開業。三越伊勢丹をはじめ、映画館、フィットネスクラブなどが入居しました。
グランフロント大阪ができて以降の梅田の状況
「大阪ステーションシティ」では業績不振によって、2015年に三越伊勢丹は閉店、現在は「ルクア1100(ルクアイーレ)」となり、対面する「ルクア」と合わせて「LUCUA osaka」となります。2012年には阪急百貨店うめだ本店がうめきたエリアの再開発や現施設の老朽化の影響を受けて改築工事を決行。地上41階地下2階建てのオフィスビルの入る梅田阪急ビルが誕生しました。新しくなった阪急百貨店うめだ本店は、9階に「祝祭広場」を設け、広い空間で様々な催しが行われるようになりました。階段状の休憩スペースが作られ、催しがある時は観客席になったりたくさんの人が集いやすい工夫がされるようになりました。2018年には、ルクア地下2階に「ルクアフードホール」ができて、新しいフードホールの形として話題となりました。同じ時期に阪急三番街には「梅田フードホール」が開業。2019年には「ヨドバシカメラマルチメディア梅田」に隣接して「リンクス梅田」が誕生。キタエリアに本格スーパーマーケット「ハーべス」が入店したことも話題になり、開店10日で来館客数が500万人突破しました。2019年には泉の広場がある「ホワイティうめだ」も1970年以来のリニューアルを遂げ、新たなバル街「NOMOKA(ノモカ)」が誕生。今後は旧郵便局跡でもあった西梅田スクエアの高層ビル開発が始まり、うめきた二期工事の再開発も始まり、さらなる開発が進む予定です。
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