大阪富国生命ビルの概要
大阪富国生命ビル(おおさかふこくせいめいビル)は、2010年に竣工した地上28階・地下4階、高さ約132 mの超高層ビルです。1964年から建っていた旧富国生命ビルの耐震性に問題があることから建て替えて現在のビルになりました。ビルはフランス国立図書館などを手掛けた国際的な建築家ドミニク・ペローがデザインしたもので、都市景観を意識したビックツリーをイメージした外観が特徴的です。
大阪富国生命ビルの構成
低層部の外装材はガラスカーテンウォールをランダムに配置していて、上層部に向かってせりあがっていくビルの様子は、まさに森の中の空に伸びる大樹のようです。「オフィスゾーン」、「知の育成ゾーン」、「飲食・商業ゾーン」の3つのゾーンと地下2階から地上4階の6層分が吹き抜けになっている大型アトリウム「フコク生命(いのち)の森」から成り立っています。
エントランスは木の柔らかさの中に金属の硬さが重なり合ったスタイリッシュなデザインです。オフィスゾーンは天井高2.8m、広さ約1500㎡の無柱の中、全面ガラスの開放感ある空間で、環境共生を目指し、地球温暖化防止に取り組んでいます。
知の育成ゾーン 京都造形芸術大学のサテライトキャンパス
「知の育成ゾーン」は4階と5階に位置付けられ、産学民連携に力をいれた大学関連施設が集まっています。一般にも施設を開放しており、街の人たちと研究を繋ぐ役割を目指しています。2010年には京都造形芸術大学のサテライトキャンパスとして、学生や社会人に向けた通信教育事業を実施したり、立命館大学が社会人大学院生の学ぶ場として、経営管理研究科(MBA)、テクノロジーマネジメント研究科(MOT)、言語教育情報研究科、法務研究科(法科大学院)の開設や著名講師による公開講座、講演会などを開催したりしています。
大阪大学との産学連携活動支援施設であるテラプロジェクト施設「まちラボ」
2011年には大阪大学との産学連携活動支援施設であるテラプロジェクト施設「まちラボ」が開設されました。こちらは、街の中にありながら市民が参加できる産学連携型ラボラトリーフロアとなっています。具体的にはスクール、ラボ、ショールーム、コミュニティー広場などがあり、「食」、「植」、「健康」をキーワードに様々な情報発信が行われています。
フコク生命(いのち)の森
地下2階から地上4階の6層分が吹き抜けになっている大型アトリウムで、ドミニク・ペロー氏デザインによるものです。富国生命は森林保全に力を入れており、その取り組みから「フコク生命の森」は植物の持つパワーが感じられる空間になっています。その一つがフォレストウォールです。
これは高さ約26m、広さ約700㎡の空間に作られた「フォレストウォール」で、ガラス材に森の画像をピクセル加工して挟み込んだものを、地下2階から見上げると、まるで森のような風景に浮かび上がるようにしています。そして、フィトンチッド空調です。
フィトンチッドとは、まさに森林浴がもたらす心地よさで、空調によって消臭効果やリラクゼーション効果をもたらします。そして花の回廊です。フローリングの床面に描き出された草花、木漏れ日、時間とともに変化する様子は、まるで森にいるかのような空間とともに時の移り変わりを感じさせます。
最後に320インチスクリーンです。森の中にいながら、都会に暮らす便利さも感じられるよう、320インチの巨大スクリーンには、最新ニュース、天気予報、株価・為替や地域の情報、アート作品などが投影されます。そんな「フコク生命の森」は新たな待ち合わせスポットとしても好評です。これらさまざまな環境への配慮により、大阪市建築物総合環境評価制度であるCASBEE大阪では、最高位Sランクを取得しています。
大阪富国生命ビルのフロア
地下3階は駐車場、地下2階から1階は飲食店や商業施設が並ぶフコクフォレストスクエア、1階はオフィスロビーになっています。
2階は野村證券梅田支店、3階は三菱UFJ信託銀行梅田支店、4階は大阪大学の食と植の健康のフロア、5階は京都造形大学、立命館大阪梅田キャンパス、6階~27階はオフィスゾーンになっています。
また、併設する形で地下2階から4階までの吹き抜け空間がフコク生命の森となっています。ここから、大阪地下街ホワイティうめだに続きます。
地下2階のショップ&レストランは石窯焼きピッツァ・ストウブ料理のケラケラ・クランツ、立ち食いフレンチのミッテラン2世、ラーメン・中華料理のらーめんつけ麺かんじん堂、洋食器のル・ノーブル、婦人服飾雑貨のブティックロッサなどがあります。
1階は長崎ちゃんぽんのリンガーハットプレミアム、セルフうどんのしのぶ庵、ぶさっスリーのバズなどがあります。
大阪富国生命ビルの地図
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