大阪駅前第1ビルは、1970年に作られた雑居ビルです。地上12階地下6階まであり、地上3階・地下3階、4階に駐車場があります。
大阪駅前第1ビルの概要
大阪駅前第1ビルの構成
大阪では古くから知られる老舗のオフィスビルです。地下には飲食店やコンビニなどの店舗、8、9階には地方公共団体の大阪事務所や放送局、新聞社の大阪支社、10、12階には教育機関の事務局などがあります。地方公共団体の大阪事務所では、ふるさと納税などの各道県の観光・物産情報や企業立地情報を提供しています。
正一位福永稲荷大明神
正一位福永稲荷大明神は大阪駅前第1ビルの屋上にある狐塚です。今から約600年前、かつてこの地は小さな丘で野狐が住んでいたそうですが、平安時代末期に土地の豪族がこの地を開拓し新邸を建て、稲荷の祠を祀り、一家の守護神としたのが始まりといわれています。
お初天神と呼ばれている露天神からも近いため、曾根崎商店街通りを稲荷山通りともいうのもここから来たそうです。明治42年に、火事でこのあたり一帯が焼失したのに、この祠だけが焼け残ったことから当時は「焼けずの稲荷」ともいわれて、大事にされていたといいます。
ですが、昭和20年の空襲により罹災してしまい、小祠をひとまず再建したものの、大阪駅前市街地整備のため移転を余儀なくされたので、地元有志によって、地区の繁栄と守護を祈願するため大阪駅前第1ビルの屋上を新しい神域と定めて祀ることにしたのが正一位福永稲荷大明神の由来です。ビル屋上にあるため、ここから大阪マルビルの高くそびえたった姿が見えます。
喫茶マヅラ
「喫茶マヅラ」は大阪駅前第1ビルにある全国的にも知名度がある喫茶店です。その歴史は古く、戦後闇市時代からあった老舗の純喫茶で、関西純喫茶会の重鎮ともいわれています。当時の高度成長期の面影を感じさせるゴージャスな雰囲気の喫茶店で、200人のパーティーもできる広さがあり、朝はモーニング、夜はバーとして経営しています。自家焙前コーヒー(250円)も安く、カツサンドが名物です。同じ地下1階に姉妹店「キングオブキングス」があります。